2015/2/14(土) 「児童養護施設出身の子どもたちが 公平な機会を得てスタートするために」のご報告

2015年2月14日(土)の連続講座
「地域でゆるやかに支えあう場をつくろうPart3」第3回の報告です。
(参加者25人、講師1人+ゲスト1人、スタッフ9人)

今回のタイトルは
「児童養護施設出身の子どもたちが公平な機会を得てスタートするために」

永岡さん連続講座第3回目の講師は、(株)フェアスタート代表、NPO法人フェアスタートサポートの永岡鉄平さん。
永岡さんは児童養護施設のボランティア体験から、施設の子どもたちが高校卒業後すぐに退所しなければならず自立を迫られるために住み込みの仕事を選びやすいこと、そのために劣悪な環境に身を置くことも少なくなく、半数以上がワーキングプアになってしまう現実に衝撃を受けます。

養護施設出身の若者たちのもつ、集団生活で培われた協調性やコミュニケーション能力、アルバイト体験、働くことを当たり前に思い会社の規模にはこだわらないこと、苦労してきたからこそ備わった人間力などに注目した永岡さんは、リクルートで企業の採用支援や学生の就業支援をやっていた経験を生かし、人手不足で悩む中小企業とのマッチングをしながら就職のサポートを始めます。

 

社名の「フェアスタート」には生まれや育ちは関係なく、苦労してきた若者たちに公平なスタートの機会を保障するという思いが込められています。やっていくうちに入所中のキャリア教育、退所時の住居探し、退所後の仲間作りの支援など、出てきた課題に次々と取り組み、また全国レベルで解決する仕組みが必要と、優良中小企業が18歳で働く若者を支援する求人サイト「18スタート」の立ち上げも準備中。

 

フェアスタートの支援でIT関係の仕事を始めた中島希望さんも来てくれて、支援を受けてどうだったのか、仕事をやっていて楽しいし、こうありたいという自分のイメージが出てきたという話があり、フェアスタートにインターンとしてかかわっている大学生からの感想もあり、若い世代のさまざまな思いを聞けたことも収穫でした。

福祉の目線ではその子たちを心配するあまりその子たちの課題ばかり発信されてしまう結果になる、なので、せめて僕だけはポジティブなスタンスで発信していきたい、という指摘になるほどと思いました。

 

会場「かわいそう」だから支援するのではなく、働く意欲がある彼らの可能性を生かせないのは「もったいない」から支援するという永岡さんのスタンスは目からウロコ、ぜひ応援したいという感想が多く寄せられました。

 

 

 

【参加者のアンケートからコメントを一部紹介】

  • 「かわいそう」からではなく「もったいない」。それは構造的問題というお話、目からウロコでした。
  • 育った環境に関係なく、公平な機会を得ることは当然のことと思うが、現実はそうでないということを知り、永岡さんの会社は先駆的なことで、今後重要なことと思う。「もったいない」という視点は斬新でもっともと感じた。
  • 具体的で誠意のあるお話で、実情や永岡さんが実践されていることがよくわかりました。今回のキーワードは「発信する」「つながる」「つなげる」かな~。
  • 株式会社を設立した理由…世間の偏見に対することを打破するため、が印象に残った。
  • 仕事のミスマッチ、耳の痛い話でした。学校ではキャリア教育として進路希望調査ばかりしていますが、本音を引き出すのは難しいと感じます。
  • 中島さんが、仕事を通じて自分を高めていきたいと思う所にたどりついてイキイキと生きている姿を嬉しく思いました。
  • 「養護施設で育つこと=かわいそう」という見方が嫌だという話は脳天をガツンと打たれたような気もちになりました。
  • 昨年「ゆずりは」の説明を聞きましたがこのようなことを取り上げていて、地域交流を進めていることに感銘。
  • 今の時代、ほとんどの人が携帯、スマホ、身なりはきちんとしている。誰が「貧困?」。しかし今回、第1回からの講座を続けて聞いて、子どもの貧困の深刻さを知りました。

 

地域でゆるやかに支えあう場をつくろう
~コミュニティカフェ「スペースナナ」の連続講座Part3~(10/11~4/11)
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